逆浸透膜浄水器は”浸透現象”を利用した浄水器です。

濃度の異なる2種類の溶液を半透膜で仕切られた容器に入れますと、溶液の濃度の小さい方(真水)から濃度の大きい溶液(塩水)の方へと溶媒の移動が起こります。この現象が浸透現象で、その時に生じる水位差を浸透圧と呼びます。(図1 浸透の原理参照)

 一方、塩水側に浸透圧以上の圧力を加えると、塩水中の水分子だけが低濃度の真水側に移行します。この現象が逆浸透(RO:Reverse Osmosis)です。(図2 逆浸透の原理参照)逆浸透膜浄水器では水道水の圧力或いはポンプで加圧することにより逆浸透現象を起こします。また、実際に逆浸透膜浄水器へこの現象を応用した場合、除去した物質を排出する必要があります。(図3 逆浸透膜浄水器参照)

 水道水は逆浸透膜浄水器内のセジメント、活性炭フィルターを通り、メンブレン(逆浸透膜浄水器の構造参照)と呼ばれる半透膜(合成樹脂)フィルターを透過します。このメンブレンは多層の薄膜のシートから成り、水に溶解している塩やその他の化学物質を通さない微細な孔を有しています。この孔径は0.0001ミクロンという超微小なもので、バクテリア(0.2〜1ミクロン)、ウィルス(0.004〜0.1ミクロン)、無機塩類、有害金属、放射性物質等を除去します。メンブレンは溶解物質濃度の高い水から水の分子のみを透過させ、残りは除去水として分離します。